ファミ通のやりこみ特集に『星をみるひと』が選ばれた話の真実

星を見るひとをクリアしただけで雑誌に掲載された?

ファミ通の「やりこみゲーマーズ」に単純にクリアしただけで採用された。

星をみるひととは (ホシヲミルヒトとは) [単語記事] – ニコニコ大百科 より)

あまりに理不尽なゲームバランスと秀逸な世界観が今なお評価されているFC用ゲームソフト『星をみるひと』ですが、ネット上にはこのゲームをクリアしただけであのファミ通にやりこみとして掲載されたというお話が転がっています。

結論から言うとこれは“真実”で、実際に誌面上に掲載されています。
それだけなら特にこうして記事を書くことはないのですが、載った経緯がかなり面白かったので詳細を残しておきます。

ファミ通1996年4月12号

ファミ通1996/6/12

百聞は一見にしかずということで実際に購入しました。

星を見るひとの記事は本誌の72ページに掲載されています。

ロマンシング サ・ガ3やりこみ大賞

インターネット上では「やりこみゲーマーズ」に採用されたとありますが、これは間違いで正確には「ロマンシング サ・ガ3やりこみ大賞」に採用されたが正解です。

当時のファミ通はロマサガ3のやりこみビデオを募集しており、送られてきたやりこみビデオの中から優秀なものを本誌で掲載するということを行っていました。

このときに送られてきたビデオは当時にしては相当にレベルが高く、ロマサガ3大賞に輝いた「セレクト禁止クリア」は掲載から8年経った2004年にようやく聖桜氏が達成して実現可能なことが証明されたほどの物凄いやりこみとなっています。

何故星をみるひとが掲載されたか

星を見るひとタイトル絵

話を元に戻すと、そもそもロマサガ3のやりこみビデオを掲載するところに何故星をみるひとが掲載されたかです。

実は、星をみるひとのビデオを送られた方は最初はちゃんとロマサガ3のやりこみビデオを送る予定でした。

最初に「モニカとタチアナの二人旅でクリアする動画」を送ろうとするも失敗し、しょうがないのでそのまま「FF6の低レベルクリア」に挑戦するも失敗し、やけになって「星をみるひとのエンディングだけを録画したもの」を送ったらそれが“編集部にウケて”誌面に掲載されたというのが正しい流れです。

審査員のコメント

ロマサガ3大賞の選考にはサガシリーズ製作総指揮の河津秋敏氏をはじめ、バトルプログラムを担当した小泉今日治氏、漫画家の柴田亜美氏などの著名人や、ファミ通グループ代表の浜村弘一(浜村通信)氏、さらに元ファミ通編集長のバカタール加藤氏などかなり豪華な方々が審査に関わっています。

そんな中でこの星をみるひとに言及した人としては、製作総指揮の河津秋敏氏が「『星をみるひと』をクリアーするほうがたいへんだよ」と語り、バカタール加藤氏も「涙をさそう星をみるひと」とコメントを残しています。

審査会場ではじめて『星をみるひと』のエンディングを見たという人も多かったようで、当時からその名が知られていたのでしょう。

ファミ通に掲載されてから数年後、星をみるひとは『STARGAZER』という有志によるリメイク版が公開されており、偶然にもこのSTARGAZERはサガ風のパラメータ成長を採用したゲームとなっています。

そして、星をみるひとは海外の有名RTAチャリティイベント『RPG Limit Break 2019』でRTAが披露されており、ストーリーやシステムなどを英語で詳しく説明しながらプレイしたためか海外にもその名が知れ渡ってしまいました。

星をみるひとの版権はまだ生きていて最近サウンドトラックが発売されたばかりなので、これを契機に何か動きがあればと切に思います。