高性能アップスケーラー『RetroTINK』の紹介
レトロゲーム機の端子をHDMI端子に変換する『RetroTINK』について紹介します。
RetroTINKとは
RetroTINKはレトロゲーム機で使われる端子(コンポジット端子、S端子、コンポーネント端子、SCART端子)をHDMI端子に変換するアップスケーラーです。
アップスケーラーではフレームマイスターやOSSCなどが有名ですが、RetroTINKはそれらに比べて値段が安く「低遅延」なのが特徴です。
解像度の切替時の暗転時間も短いのが嬉しいところですが、RetroTINKは最大でもゲームの解像度を480pまでにしか拡大できません。
後述しますが場合によってはフレームマイスターやOSSCより高遅延になることもあるのでそこは注意してください。
RetroTINKは現在3つの機器が販売されています。私が購入したのは2X-Classicだけなのですが、一応すべてについてまとめておきます。
2X-Classic
いちばん最初に発売されたRetroTINKがこの2X-Classicになります。
コンポジット端子、S端子、コンポーネント端子をHDMIに変換します。
私が今使っているものが上記画像ですが、コンポジット端子やS端子、それに音声の赤白端子などを挿せば『ミニHDMI端子』に変換してくれます。
また、電源は『MicroUSB』からの給電です。
画像に番号を付けていますが、「①」番が出力端子の切り替えです。コンポジット端子、S端子、コンポーネント端子を基本とし、ファームウェアが新しいならそれに加えてPALなどの特殊な出力をボタン操作で切り替えるようになっています。
「②」番は出力画質の切り替えです。「HDMI変換するだけ」、「変換して480pにする」、「変換して480pにして画像をなめらかにする」の3パターンから選べます。
最初買うときに「ミニHDMI」と「MicroUSB」というものに戸惑いましたが、私はそれぞれ下記のものを購入しました。
最高画質というものではないですが、値段相応に綺麗に映してくれるアップスケーラーという感じです。
2X-Pro
(画像は 2X-Pro | RetroTINK より)
こちらは2X-Classicの進化版とも言えるものです。HDMI変換できる端子は2X-Classicと同様ですが、以下の利点があります。
- 入力端子を自動認識して出力する
- ファームウェアのアップデートが容易に
- ミニHDMIではなく普通のHDMIになった
- 画像描画モードが追加
ちなみに遅延は100μ秒以下とマニュアルに書かれています。
単に映ればいいだけなら2X-Classicでいいですが、基本的にこの2X-Proは2X-Classicの上位互換です。新規に買うならこちらをオススメします。
2X-SCART
(画像は 2X-SCART | RetroTINK より)
こちらはSCART端子のみ繋がるものです。
SCART端子ならこちらを買わずともOSSCを買って繋げたほうがいいと思います。
とはいえRetroTINKはOSSCより安価なので、とりあえずSCART端子をHDMIに変換したいというときには有用でしょうか。
ちなみにこちらも遅延は100μ秒以下とマニュアルに書かれています。
画質について
YouTube – RTA in Japan 2019(再生リスト)
上記の再生リストにあるレトロゲームはすべてRetroTINK(2X-Classic)で映しています。配信を再エンコードしたものなのですが画質の参考にしてください。
拡大による遅延について
RetroTINKは480pまでにしか変換してくれませんが、今現在HDMIで繋がるモニターはその多くがフルHD以上(1920×1080以上)のものとなっています。
フルHDですと1080pですから、480pの映像を映すときにモニター側で1080pまで拡大されることがあります。
モニターの性能が悪いと、この拡大を行う際に無視できないほどの遅延が生じる場合があります。私の環境だと全く気にならないというか分からないレベルなので問題ないのですが、そういう可能性もあることを気に留めておいてください。
購入先
『RetroTINK公式サイト』か『VideoGamePerfection.com』で購入できます。
まとめ
RetroTINKは画質はそこそこですが、かなりお手軽にHDMI変換できるのでレトロゲーム機を今後も動かす予定があるのなら買っておいて損はないでしょう。
RTAを紹介するサイトなのでRTAに関することで言うと、やはり低遅延なのが素晴らしいです。RTAの上位プレイヤーともなると遅延を嫌って今でもブラウン管テレビを使用するのですが、ブラウン管テレビの生産が終わって久しいですし、将来的に使用する上での遅延が少ない機器を考えるとベストな選択のひとつであると言えます。
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